車のえくぼは直せる?放置するとどうなるか・修理方法と費用の目安を職人が解説
車のボディにできる「えくぼ」——手のひらより小さい、浅くて丸い凹み。ぶつけた記憶もないのに、洗車のときや駐車場の照明の下でふと気づくことがあります。
この大きさの凹みは、多くの方が「修理を頼むほどでもないか」と迷ったまま放置されます。ですが実のところ、この浅くて小さい凹みこそ、塗装をしないデントリペアが最も得意とする領域です。
この記事では、日々えくぼを直しているデントリペア職人の立場から、放置すると広がるのか・時間で目立たなくなるのか・直すとしたらいくらでどのくらいかかるのかを、正直にお伝えします。
その凹み、小さいほど安く・速く・きれいに直ります
デントリペア(PDR)は塗装を使わず凹みだけを直す修理です。「これくらいで頼んでいいのかな」と迷うようなえくぼなら1点 税込11,000円〜(サイズ別の基本料金)、施工は数十分〜その場で完了。塗装がそのまま残るので、多くの場合修復歴もつきません。
「こんな小さい凹みで頼んでいいの?」——軽い凹みほど歓迎です。深い凹みや塗装割れは限界があることが多いので、その場合は正直にお伝えします。
車の「えくぼ」とは|どこからがえくぼか
「えくぼ」は業界の正式な用語ではなく、浅くて小さい、丸みのある凹みを指す言い方として使われています。はっきりした基準があるわけではありませんが、当店では塗装が割れておらず、指でなぞっても分かりにくい程度の浅い凹みを、この呼び方で受けています。料金表でいえば〜3cmまでのサイズ帯がおおむね当てはまります。
見つけるコツは光の当て方です。曇りの日や真上からの光では分かりにくく、斜めから光を当てると、景色の映り込みがぐにゃりと曲がって見える——これがえくぼの見え方です。当店が施工の前後で照明を当てて確認しているのも、この映り込みの歪みです。
一方で、以下は「えくぼ」とは別の損傷として考えます。
- 塗装が割れている・剥がれている(下地や金属が見えている)
- 鋭く折れ曲がっている、線状に長く伸びている
- 凹みの中に深い傷が入っている
これらは修理の考え方が変わります。判断の基準はデントリペアで直せる凹み・直せない凹みで整理しています。
えくぼができる主な原因
えくぼの原因として多いのは、隣の車のドアが当たるドアパンチ、走行中の飛び石や飛来物、駐車中に物が当たったケース、そして雹(ひょう)です。原因ごとの対処は下記でそれぞれ解説しています。
- ドアパンチの凹み修理(駐車場で当てられた)
- 飛び石で車に凹みができた
- 雹害かどうかのセルフチェック(同じような凹みが複数ある場合)
とくに同じくらいの大きさのえくぼがボンネットやルーフに複数個ある場合は、雹による被害の可能性があります。1点ずつの修理ではなく被害全体での見積もりになるため、雹害車修理のページをご覧ください。
えくぼは放置すると広がる?|職人の正直な答え
結論からお伝えします。えくぼが放置によって自然に広がることはありません。
凹みは鉄板(またはアルミパネル)が変形して止まっている状態です。外から力が加わらない限り、その形が勝手に大きくなったり深くなったりはしません。「早く直さないと広がりますよ」と急かす必要のあるものではない、というのが日々現物を見ている立場からの正直なところです。
塗装が割れていないえくぼは、塗装の面そのものは無事な状態です。当店では、この状態のえくぼを放置していたことで別のトラブルにつながった、というご相談を受けたことはありません。不安を煽る材料にはしません。
ただし、塗装は年数とともに傷んでいくものです。凹んだ部分の塗装がこの先も必ず無事でいるとは言い切れず、長い目で見れば塗装が割れてくる可能性はゼロではありません。そうなると塗装をしない修理では対応できなくなります。
そのうえで、放置することで実際に起きうることは別にあります。
1. 売却・下取りのときに減点される
凹みは査定時のコンディション評価に影響します。乗り続ける前提なら急ぐ必要はありませんが、売却や返却の予定があるなら、その前に直しておくほうが結果的に有利になることが多いです。リース車・社用車の返却前の原状回復についてはリース車の凹みはデントリペアでをご覧ください。
2. あとから傷が入ると、仕上がりに限界が出る
デントリペアは塗装面に映り込む光の反射を読みながら、金属をミリ単位以下で押し戻す技術です。そのため、凹みの中に深い傷が入ってしまうと反射が乱れ、完璧な仕上がりにならないことが多くなります。えくぼのうちに直すほうがきれいに仕上がりやすい、というのはこの理由によるものです。
3. 一度自分で触ると、直しにくくなることがある
市販の吸盤やグルータブで引っ張ってみた凹みは、綺麗に直りきらないことがあります。詳しくは後述します。
時間が経てば目立たなくなる?
これもよくいただく質問ですが、時間の経過や気温の変化で凹みが戻ることはありません。夏場に膨張して元に戻る、といったことも起きません。
「日によって目立ったり目立たなかったりする」と感じるのは、見る角度と光の当たり方が変わっているためです。曇りの日は分かりにくく、屋内の蛍光灯や夕方の斜光では、はっきり浮かび上がります。洗車やコーティングでも凹みそのものは消えません(コーティングは塗装面の保護と艶が目的です)。
つまり、気づいたえくぼは、直さない限りそこにあり続けるということになります。急ぐ必要はありませんが、なくなることもありません。
えくぼはデントリペアで直せるのか
塗装が割れていないえくぼは、デントリペア(PDR=ペイントレスデントリペア)の最も得意とする領域です。パテも再塗装も使わず、専用工具で金属を少しずつ押し戻して形を整えます。工場出荷時のオリジナル塗装がそのまま残るため、色合わせのズレも起きず、多くの場合修復歴の扱いにもなりません。
作業は、パネルの裏側に工具を入れて押し戻すのが基本です。ここでよくある誤解が「裏側に手が入らない場所の凹みは直せない」というもの。実際には「プーリング」という、表側から引き出す方法があります。凹みにタブを接着して引き上げる手法で、当店ではグルー(接着剤)を使う方法と、コールドグルーと呼ばれる手法を凹みの状態で使い分けています。裏に入らないからと諦めていた凹みでも、方法があるケースは少なくありません。
正直にお伝えしておくこと
とはいえ、デントリペアは万能ではありません。当店では、次の点をご依頼前にお伝えしています。
- 塗装が割れている・剥がれている凹みは対象外です(塗装での修理が必要になります)
- 骨格に関わる部分の損傷は、デントリペアで扱う範囲ではありません
- パネルが硬く、押しても出てこない場所もあります
- 凹みに深い傷が入っている場合、完璧な仕上がりにならないことが多いです
- 凹みの状態によっては、押し出す過程で塗装が剥がれるリスク、わずかな歪みが残る可能性があります
「必ず元通りになります」とは申し上げません。現車を見て、どこまで直せそうかを正直にお伝えしたうえでご判断いただいています。板金塗装とどちらを選ぶかの比較はデントリペアと板金塗装の違いで詳しく解説しています。
えくぼ修理の費用と時間の目安
デントリペアの料金は、凹みのサイズ・深さ・位置で決まります。車種や色による差はほとんどありません(調色も部品代も発生しないためです)。えくぼに該当するサイズ帯の基本料金は次のとおりです。
| 凹みのサイズ | 料金(税込・出張費込) |
|---|---|
| 〜1cm | 11,000円 |
| 〜2cm | 13,200円 |
| 〜3cm | 17,600円 |
これはサイズ別の基本料金です。プレスライン(折れ線)上などの難所、深い傷を伴う凹み、複数箇所の場合は状態に応じた個別のお見積もりとなり、基本料金より高くなることがあります。3cmを超えるサイズを含めた料金はデントリペアの料金表を、他の依頼先も含めた相場全体は車の凹み修理の値段と依頼先の選び方をご覧ください。
所要時間|えくぼ1点なら、その場で終わります
えくぼサイズの凹み1点であれば、数十分程度で完了することが多く、お車をお預かりする必要も代車の手配も基本的にありません。当店は出張施工ですので、ご自宅やお勤め先の駐車場で作業し、その場でお引き渡しできます。もちろん凹みの位置や状態によっては手こずることもあり、1時間ほどかかる場合もあります。
塗装をする修理の場合は、塗装と乾燥の工程が入るため数日〜1週間程度お車を預けるのが一般的です。「1点の小さな凹みのために何日も車を預けたくない」という理由でデントリペアを選ばれる方も多くいらっしゃいます。
📷 まずは写真を送って無料相談
凹みの写真をお送りいただければ、修理できるかどうかと、おおよその料金幅をお伝えします。正式なお見積りは現車確認のうえでご提示します。お見積りだけのご相談も歓迎です。
えくぼは自分で直せる?
市販の吸盤・グルータブといった引っ張り系のキットでは、凹みを綺麗に直すことはできません。直ったように見えても、光を当てて映り込みを確認すると歪みが残ります。デントリペアが反射を読みながらミリ単位以下で形を整える技術である以上、道具だけを揃えても同じ結果にはならない、というのが正直なところです。
とくにホンダ車・スズキ車は、表から引っ張る市販品で塗装が剥がれる可能性が高いため、使わないでください。
また、一度触られた凹みは、綺麗に直りきらないことがあります。結果として修理費が高くつくこともあるため、まずは触らずにご相談いただくのが確実です。DIYの方法別の詳細は車の凹み修理の値段と依頼先の選び方で整理しています。
施工事例|ドアパンチのえくぼ


詳細はアルファロメオ ジュリエッタのドアパンチ凹み修理事例をご覧ください。そのほかの実例は車の凹み修理 施工事例にまとめています。
お車のえくぼも、同じように直せるかもしれません。写真を1枚お送りいただければ対応可否をお返事します。→ LINEで写真を送る/お問い合わせフォーム/080-6058-4020
車のえくぼ修理に関するよくある質問
Q. 車のえくぼ修理の相場はいくらですか?
塗装を使わないデントリペアの場合、小さいえくぼで1点1万円台からが目安です。当店ではサイズ別の基本料金として〜1cm 11,000円、〜2cm 13,200円、〜3cm 17,600円(いずれも税込・出張費込)を公開しています。難所・深い傷を伴う凹み・複数箇所は個別のお見積もりとなり、基本料金より高くなることがあります。塗装が割れていて板金塗装が必要な場合は、1パネルの塗装で約40,000円〜が目安です。
Q. 車のえくぼは放置すると広がりますか?
広がりません。凹みは金属が変形して止まっている状態のため、外から力が加わらない限り自然に大きくなることはありません。塗装が割れていないえくぼは塗装の面そのものは無事な状態で、放置していたことで別のトラブルにつながったというご相談を当店では受けたことがありません。ただし塗装は年数とともに傷んでいくため、長い目で見れば凹んだ部分の塗装が割れてくる可能性はゼロではなく、そうなると塗装をしない修理では対応できなくなります。あとから凹みの中に深い傷が入ると仕上がりに限界が出ること、売却時の査定で減点対象になることもあります。
Q. 車のえくぼは時間が経てば目立たなくなりますか?
時間の経過や気温の変化で凹みが戻ることはありません。日によって目立ち方が変わるのは、見る角度と光の当たり方が変わるためです。曇りの日は分かりにくく、屋内の照明や夕方の斜光でははっきり見えます。洗車やコーティングでも凹み自体は消えません。
Q. 車のえくぼは自分で直せますか?
市販の吸盤・グルータブなど引っ張り系のキットでは、凹みを綺麗に直すことはできません。直ったように見えても、光を当てると歪みが残ります。特にホンダ車・スズキ車は塗装が剥がれる可能性が高いため使わないでください。一度触られた凹みは綺麗に直りきらないことがあり、かえって修理費が高くつくこともあります。
Q. えくぼ1点の修理にどのくらい時間がかかりますか?
えくぼサイズの凹み1点であれば数十分程度で完了することが多く、お車のお預かりや代車の手配は基本的に必要ありません。出張施工のため、ご自宅やお勤め先の駐車場で作業してその場でお引き渡しします。凹みの位置や状態によっては手こずることもあり、1時間ほどかかる場合もあります。
Q. 1点だけの小さな凹みでも依頼していいですか?
もちろんです。軽い凹み・小さい凹みほどデントリペアの得意な領域で、安く・早く・きれいに仕上がります。「こんな小さい凹みで頼んでいいのか」とためらわれる方が多いのですが、当店ではむしろ歓迎しています。
三重・愛知・岐阜のえくぼ修理はSURREALへ
SURREALは三重県桑名市を拠点とする出張型のデントリペア専門店です。代表の相良が直接施工します。ご自宅・お勤め先の駐車場までお伺いし、えくぼ1点からその場で対応します。
写真を1枚送っていただければ、修理できるかどうかとおおよその料金幅をお返事します(正式なお見積りは現車確認のうえ)。当店では難しいと判断した場合も、その旨を率直にお伝えします。
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