【施工事例】一見チッピングに見える割れと500円玉超えの線状の割れ|ホンダ N-BOXのウインドリペア

※ホンダ N-BOXのフロントガラスにできた、近接した2つの割れをウインドリペア(樹脂の充填)で補修した事例です。1つは500円玉を超えるサイズの線状の割れ、もう1つは一見「チッピング(表面の欠け)」に見える小さな割れ。どちらも一筋縄ではいかない、難易度の高い組み合わせでした。仕上がりがどう見えるかまで、正直にお見せします。

施工地:三重県三重郡川越町(四日市市の北隣) / ご依頼場所へ出張して施工しました

ウインドリペアは、ガラスを交換せずに、飛び石などでできた打痕やヒビの内部へ専用の樹脂(レジン)を流し込んで固める修理方法です。損傷がそれ以上広がるのを抑え、見た目を目立たなくします。(参考:フロントガラスの飛び石・ウインドリペアについて

ホンダN-BOXのフロントガラスにできた近接した2つの割れを点検ミラーで確認している施工前の状態
施工前。点検ミラーで覗くと、近い場所に2つの損傷があるのが分かります。

損傷①:500円玉を超えた、線状に伸びる割れ

大きい方の損傷は、太く線状にひび割れて、さらにその先が細いヒビになって伸びているタイプでした。一直線に伸びるこの割れ方は「ストレートブレイク」と呼ばれます。今回はそこから、いわゆる「足」が伸びている状態でした。厄介なのは、このタイプの割れは目で見えているヒビの先、さらに1cmほど奥まで割れが伸びていることです。これは実際に作業をすると分かる、現場ならではの感覚です。見た目のサイズだけで判断すると、割れの本当の全長を見誤ります。

N-BOXのフロントガラスの線状の割れの接写。太い割れの先が細いヒビになって伸びている施工前の状態
施工前の接写。太い線状の割れの先が、細いヒビになって伸びています。

正直に書きます。一般に「リペアで直せる目安は500円玉サイズまで」と言われますが、今回の割れはそれを超えていました。細いヒビ(足)も伸びていて、リペアの限界を少し超えたクラス。お断りする専門店もあると思います。当店では現車を確認したうえで、直せる見込みがあると判断してお受けしました。同じような割れでも、状態によってはお受けできないことがあります。そこは現車を見てからの判断になります。

損傷②:「チッピングですね」で終わらせなかった小さな割れ

もう1つの損傷は、一見すると「チッピング(表面の欠け)」に見える小さな傷でした。チッピングであれば、割れがガラス内部に達していないため、様子見という判断もあり得ます。

一見チッピングに見えるN-BOXフロントガラスの小さな損傷。よく見ると内部にヒビが入っている
一見チッピングに見える小さな損傷。しかし、よく見ると――

しかし、よく見てください。欠けていると思った部分の奥に、横方向に亀裂が入っています。位置はこちらです。

N-BOXフロントガラスの2つの損傷の位置関係。丸で囲んだ部分が一見チッピングに見える小さな割れ
丸で囲んだのが小さい方の割れ。大きい方のすぐ隣にあります。

さらに拡大すると、上下に1mmほどの短いヒビが、ちろっと伸びているのが分かります。つまりこれはチッピングではなく「割れ」です。ここを見逃してチッピング扱いのまま放置すると、この小さな傷からヒビが広がっていく可能性があります。

N-BOXフロントガラスの小さな割れの拡大。上下に1mmほどの短いヒビが伸びている
拡大写真。上下に短いヒビが出ています。小さくても、これは「割れ」です。

見分けの難しい損傷なので、パッと見でチッピングと判断されてしまうこともあるかもしれません。ですが今回のこれは、チッピングとして終わらせるのはよくないと感じました。お客様にもその旨をご説明したうえで、こちらもあわせて修理させていただいています。

施工のポイント:2つの割れが近い、だからこそ順番と養生

今回の難しさは、2つの割れが近接していることでした。大きい方へ樹脂を注入している最中に、隣の小さい割れへ樹脂が変な形で入り込んでしまうと、後からその割れを綺麗に注入し直すことができなくなります。最悪の場合、直せたはずの割れを修復不能にして、お客様に不利益を与えてしまう。それだけは絶対に避けたいところです。

そこで、まずドリルでヒビをつなげて樹脂の通り道を作り、小さい方の打撃点はマスキングテープで塞いでから、大きい方の施工に入りました。

ドリルでヒビをつなげ、隣の小さい割れの打撃点をマスキングテープで塞いだ施工直前の状態
施工直前。ドリルでヒビをつなげ、隣の小さい割れにレジンが入り込まないよう打撃点をマスキングテープで塞いでいます。

また、ウインドリペアの樹脂は紫外線で硬化するため、日光の下では作業の途中で固まってしまう危険があります。特殊なフィルムでカバーして、硬化のタイミングをこちらでコントロールしながら充填しました。

樹脂が日光で固まらないよう特殊フィルムでフロントガラスをカバーした施工中の様子
施工中。樹脂が日光で固まってしまわないよう、特殊フィルムでカバーしています。

仕上がり|正直にお伝えします

樹脂は2箇所とも、奥までしっかり入りました。ただ、正直にお伝えしたいのはここからです。今回のような割れ方は、樹脂がしっかり入っても、割れていた場所が目で見て分かる仕上がりになります。ガラスと樹脂の屈折の関係による、構造上の仕組みです。誰が施工してもこうなります。

ウインドリペア施工後のN-BOXフロントガラス。樹脂は充填されているが割れの痕がうっすら見える
施工後。小さい方の割れも直しています。樹脂は入っていますが、割れていた場所は痕として見えます。

もう1つ、知っておいていただきたいことがあります。最近の車はフロントガラスが立ち気味の車種が多く、見る角度によっては、屈折の違いで割れの痕がはっきり見えてしまいます。下の写真がまさにそれです。

施工後のN-BOXフロントガラスを別の角度から見た様子。角度によって割れの痕の見え方が変わる
施工後を別の角度から。レジンはしっかり入っていますが、角度によってはこのように痕が見えます。

リペア自体はとてもよくできました。割れが伸びていくリスクはかなり減ったと思います。それでも「完璧に元通り」ではない。ウインドリペアとはそういう修理です。ここを隠して「綺麗に消えます」とは、当店は言いません。

それでもリペアを選ぶ価値(N-BOXはカメラ付きでした)

今回のN-BOXには、安全装備のカメラが付いていました。もしヒビが走ってガラス交換になれば、ガラス代・工賃に加えて、エーミング(カメラやセンサーの再調整)の費用がかかります。軽自動車でもガラス交換は5万〜14万円ほど、エーミングが必要ならさらに費用が上がります。(費用の考え方はこちらの記事にまとめています)

痕は多少残っても、割れの進行を止めて、交換費用を抑える。それがウインドリペアの価値です。そして今回のように、リペアの目安サイズを超えてから相談が来ると、お受けできるかどうかはギリギリの判断になります。割れが小さいうちなら、もっと確実に、もっと綺麗に直せます。気づいたら早めのご相談が近道です。

フロントガラスの飛び石・ヒビのご相談

当店SURREALは三重県桑名市を拠点に、ウインドリペア(フロントガラスの飛び石・打痕の補修)とデントリペア(塗装しない凹み修理)を全国出張で対応しています。「これはチッピング?割れ?」「このサイズでも直せる?」とお悩みのときは、お気軽にご相談ください。現車を確認のうえ、直せるかどうか・仕上がりの目安を正直にお伝えします。

📷 LINEで写真を送るのがいちばん早いです

フロントガラスの傷は、大きさ・位置・深さで対応が変わります。LINEで写真をお送りいただければ、対応できるかどうかと、おおよその料金幅をお返事します(正式なお見積りは現車確認のうえ)。当店では難しいと判断した場合も、その旨を率直にお伝えします。

💬 LINEで写真を送る📞 080-6058-4020

業者様からのご依頼も承ります

自動車販売店様・整備工場様・板金塗装店様からのご依頼も承っています。納車前の飛び石補修、在庫車のガラス傷など、まとまった台数のご相談もお気軽にどうぞ。

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